○11月27日余島リーダーご来校
○【詳報その7】幸島美智子先生講演
○父母の会教材部活動
(校長発:平成27年12月8日火曜日) 晴れ
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9,ネット・ケータイの問題点と対応について
(1)コミュニケーションの力をやしなう上において、ケータイの問題は避けて通れない。ケータイ、スマホはコミュニケーション能力をやしなう上において邪魔である。
(2) 2歳児でスマホを使っている子が22%という調査がある。0歳児(月齢11ヶ月)からスマホに触れさせている親もいる。
そういう子は2歳になるともう自分でアンパンマンの動画を操作して見ることが出来るようになる。これはちっとも素晴らしいことではなくて逆に大問題である。
2歳でスマホを自由に扱える子は必ず「スマホ依存症」になる。表情がなくなる。大脳皮質前頭野が発達せずに後頭野(視覚)だけが発達する。
(3)電車のなかで70%の人がスマホ画面をのぞいている時代。
中高校生の518,000人が「ネット依存症」に陥っているという。「ネット依存症」というのは、単純にネット三昧ということではなく、病院の外来にかからなければならないという病気のこと。
それが中高校生の518,000人もいるというのだから由々しい事態だ。
(4)そんなスマホやネットで時間を過ごすのではなく、いっぱい体験をし、外遊びをする。そこにお金をかける。そういうことがとても大事。
中学生になって、もしスマホを買い与えるとすれば、「約束」をさせることが大事。時間を制限する。スマホを使わない時間をたっぷりとる。充電は家族のいる居間でする・・・などなど。
10,ケータイやLINEについて・・・「スマホ18の約束」(ホフマンさん「13歳の息子へ」)
(1)米国のマサチューセッツ州のジャネル・ホフマンさんというお母さんがいる。息子のグレゴリー君が中学校に進学するときにスマホを買い与えたのだが、そのときに18項目の約束をさせた。それが大変話題になっている。
ネット検索で「ホフマン 13歳の息子へ」と打てば、すぐに出てくるので、ぜひ読んでいただいきたい。米国だから文章に日本とはちょっと違う、アクの強さがあって気持ちが引いてしまうところがあるかもしれないけれども、とても大切な約束が書かれている。
・このスマホはあなたのものではなく親の所有物である。
・夜の定刻になったらスマホは使わない。
・直接本人に言えないことをメールや掲示板で言ってはいけない。
・ポルノは禁止。
・公共マナーを守ること・・・などなど、とても大切な約束です。
ぜひ見習っていただきたいと思う。
(2)いま流行の「LINE」は、ちょっとした会話や連絡手段ぐらいにしか使わせないようにすることが大事。有料のスタンプは買わせない。グループの会話にのめりこまない。
「既読」マークがあって相手から返信がなくてもいらいらしない。
相手の連絡を読んでも、あわてて返信しなければいけないとか思わない。そういう友だち関係を作らない、そういう友だち関係やグループには入らない。
(3)群馬大学名誉教授に下田博次という先生がいらっしゃる。
こどものネットに関する研究では第一人者でいらっしゃる。子どものインターネット利用を考えるホームページ「ねちずん村」を主宰しておられる。
「ねちずん村」で検索すると、すぐ出てくる。インターネットの危険を体験できるページなどもあるから、検索されると良いと思う。
下田博次先生が強調しておられることは、「ケータイやスマホを持たせるなら、ケータイ、スマホのリスクを学ばせてから持たせること」ということだ。
(4)スマホで知り合った19歳の男子と会うことになって、待ち合わせ場所に行ったら、現れた男は40代のオヤジで、車に押し込められてホテルへ連れて行かれたという事件がある。
ネットで知り合った人物と会おうとすること自体がとんでもないこと。ネット世界は危険があふれているということを自覚させてケータイ、スマホは渡すこと。
(5)掲示板など匿名の世界に出入りすることは絶対に駄目。
最終回(その8)につづく