○【創作寓話】蟹とペンギン
○【後日詳報】ミクニレッスン(パティシエール藤野真紀子先生)
○【後日詳報】全校朝会(表彰式・交通安全ポスター展)
○【後日詳報】児童来訪
(校長発:平成28年12月12日月曜) 晴れ
本日実施したり訪問してくれたりした表題の三件、まことに申し訳ないですが、後日詳報とさせていただきます。
このところ、十分にブログをアップできていません。罪滅ぼしに私が昔つくった創作童話を掲載します。 面白くも何ともない創作寓話で、罪滅ぼしになるかどうか分かりませんが。
(続きは、↑↓見出しをクリックしてご覧ください)
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【創作寓話】
いままで次の創作寓話を四本掲載しています。
きょうの「蟹とペンギン」で五本目です。
↓
蟹(かに)とペンギン 重永幼稚介
むかーしむかし、地球ができてほどないころ。途方もなく大昔。遠い星からの旅行の途次、地球に不時着した宇宙船がありました。その頃、地球にはペンギンと蟹がいました。ペンギンは立って歩けますが、地上ではよちよちとしか歩けません。蟹はちょこまかとすばしこく動きますが、立つこともまっすぐ歩くこともできず横這いです。
ペンギンと蟹はお互いに不便な奴とさげすんでいました。蟹はペンギンを「よたよた歩きの木偶(でく)の坊」と嘲笑し、ペンギンは蟹を「はいつくばりのハイハイ野郎」と罵るのでした。そんな二人のところに宇宙人が現れたのです。
ペンギンと蟹は不時着した宇宙人を見て面妖な生き物が現れたと思いました。宇宙人は自分の星にもどるために宇宙船の修繕に取りかかりました。宇宙船の上をある時はまっすぐゆっくりと、かと思えばすばやく横っ飛び、次には立って前方移動、 今度は一転横に這うといったようにいろいろな動きをして故障箇所を修理しました。
宇宙人の動き方は、蟹にとってもペンギンにとっても不思議でしたが、目をみはるものでした。
蟹は、
『あの生き物は横だけなく真っ直ぐにも動いている』
と感動し、
ペンギンは
『あの生物は真っ直ぐにすばやく動けるのだな』
と感嘆しました。
でも、蟹は蟹にすぎず、ペンギンはやっぱりペンギンでした。
自分を基準にしてしか宇宙人を判断できませんでした。
蟹はペンギンに言いました。
「ほら見ろ。あの生き物はちゃんと横に這うではないか。オ レと同じだ」
ペンギンは蟹に言いました。
「何を言うか。立ってまっすぐ歩いているだろう。ボクの仲間さ。」
お互いに自分に都合が良いように言うばかりです。
お互いがそれぞれの性質をあわせて協力すれば、宇宙人のような縦横無尽の働きができるのだということには思い至りません。
宇宙人は無事に地球を飛び立ち、残された地球には蟹とペンギンの子孫があふれることになりましたとさ。重永幼稚介も情けないかな その一人。とっぺんぱらりのぷう。
蟹とペンギンは協力しあうことで美しい世界を作ることができるはずです。しかし、協力ということは口でいうほど簡単ではないですね。努力を必要とします。
本日の記事は以上です。