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1、「心の宝」 2、夏休み生活作品展のはじまり

(9月10日校長発)

きょうは、今週初めの全校朝会における校長講話を掲載いたします。

いつもの校長講話とスタイルをかえて朗読をいたしました。

私はずいぶん前から一年に一作、短い寓話(ぐうわ)を作るようにしているのですが、

そのなかの一編を朗読しました。

そうしましたら、5年生のAWさんが、翌日、自作絵本のお話(絵も自分で描いたもの)を持ってきてくれました。なかなかの出来栄え(できばえ)です。こういう交流もうれしいですね。

また、きょうから「夏休み生活作品展」が体験室とその廊下で展示されますが(18日土曜まで)、多くの労作ぞろいで選考に大変苦労しました。そのなかには、「物語」を作ったお友だちもいます。

力作に報いる(むくいる)ためにも、選にもれた作品をふくめ、出品全作品をこの「先生ブログ」で紹介し私の講評を掲載したいなあ・・・と思っていますが、膨大な出品量なので気が遠くなるような思いもしています。

二学期いっぱいかかるかもしれず、あるいは鬼が笑うことになっても年明けまで、場合によっては本年度中いっぱいかかるかもとも思います。いずれにせよ乞御期待です。

(続きは、↑↓見出しをクリックしてお読みください)

【夏休み生活作品展】

↓ まずは展示の全体像をご覧ください。18日(土)までですので時間をつくってお出かけください。小学生とは思えない作品にためいきが出ます。

↓ 写真のなかに写っている人は、審査中の先生です。全教員の審査で優秀賞と努力賞を選びますが、力作ぞろいのなかで賞をしぼるのは、至難のわざといえます。

昨年までの鑑賞するだけの立場から、今年は私も選考にあたりました。先生方にも話したことですが、選考しおえたあとは、校庭を全力疾走で何周もしたのではないかというぐらい、くたくたになってしまいました。当然、脳みそも「大汗をかいた」状態になりました。

 これだけの力作がそろうのは都市大小学校の誇りですね。今日から公開ですが、選にもれた皆さん、以上のわけでごめんなさい。ご理解願います。

 

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【心の宝】@9月6日全校朝会校長のお話

おはようございます。

今日はいつもの話とよそおいをあらためて、私が作ったお話を朗読いたしますので、聞いてもらいたいと思います。私は25年ほど前から、一年にひとつ子供むけの「お話」を作るようにしています。その中から、今の皆さんにメッセージとなるようなものをさがして朗読しようと思います。

「心の宝」というお話です。

 

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↑ 上の写真、右側の二つは児童会の目標です。

 

 もう十五年前に作った話ですので、まだ生まれていなかった皆さんに、おもしろいと思ってもらえるかどうかわかりませんが、人間にとって心というものは大事なのだよということをわかってもらおうと思って作った話です。

では朗読します。

          「心の宝」

                              重永睦夫作

 神様は悩んでいます。

 昔むかし、神様は、苦労して、この地球と生き物を造り上げました。

 でも、このごろ、地球のあちらこちらが破壊されるようになってしまいました。

 神様は、どうしてこんなことになったのだろうかと悩んでいるのです。

 神様は地球をつくった時に、じつは宝物を地球のなか、深いところに埋めておきました。

 その宝物を、神様の知らない間に、人間がかってに掘り出してしまっていることに神様は気が付きました。

 人間は、神様が地球に埋めた宝物をいつのまにか掘り出して、
 いろいろな機械や自動車や電気製品などを作っていたのです。

 人間の生活に便利な物を作っていたので、問題がないように思いましたが、困ったことは、神様がうめた宝物は、神様以外のものが掘り出すと、地球に被害を与えてしまうのです。

 ヒトは神様ではありませんから、地球の宝物を掘り出して、案の定(あんのじょう)、地球環境を破壊しているのです。その結果、世界中の生き物たちが苦しむようになりました。もちろん、ヒトも苦しんでいるから皮肉なのですが、ヒト以外の生き物たちは、言葉を知らないので、ヒトに文句をいうこともできないで苦しんでいます。

 神様は、生き物が苦しんでいることを、どうにかして、ヒトにわからせたいと思いました。
 そうだ、もうひとつの宝物を人間に与えよう、
 神様は「心の宝」をヒトに持たせることにしました。

 「心の宝」を持たせれば、ヒトは生き物をおしのけて自分だけ幸せになろうとはしないだろう。全ての生き物に幸せを分けようという気持ちになるだろうと神様は考えたのです。

 ただし、困ったことに「心の宝」を作るのにはとても時間がかかります。

 ですから、人間全員に対して、いっぺんに「心の宝」を持たせることはできないのです。
 神様は悩みました。これじゃあ、いつまでたっても地球をもとにもどすことはできないなあ。

 ところが、ある日、神様は、ヒトの中に、自分で「心の宝」を作っているひとが何人もいることに気が付きました。よく考えれば、実は、神様はヒトをつくるときに、「心の宝」をつくる材料を人の体に入れておいたのでした。それに気がついたのです。

 人によっては、それに気がついて、自分で「心の宝」を作る人が何人もいました。

 それで、神様は、自分で「心の宝」を作っていない人から順番に「心の宝」を与えることにしました。「心の宝」を持っていないというのは、友達に意地悪をする人、協力する心がない人、自分勝手な人、人に迷惑ばかりかける人、思いやりのないヒト、決まりを守れないヒトたちです。そういうヒトから順番に「心の宝」を与えることにしました。

 さあ、これで地球を守れるぞと思ったところが、また、神様は困ったことになりました。

 それは、自分勝手な、決まりを守らない人間が増えすぎてしまって、いくら「心の宝」を作っても、作っても、間に合わないのです。

 これじゃあ、神様は自分にもどうしようもないことだと、頭を痛めています。このままでは、「心の宝」を持たないヒトによって、地球は荒らされてしまって、すべての生き物が滅んでしまいます。

 さあ、皆さん、ここで考えてみましょう。

 私たちが一人でも多く自分で「心の宝」を作り出すように努力すれば、神様の苦労が減ります。

 神様は、私たちヒトの体のなかに、「心の宝」をつくる材料を入れてくれています。それを見つけて、自分で「心の宝」をつくるようにしましょう。

 そうすれば、ヒトと生き物が仲良く暮らせるようになり、ヒトどうしも争いごとをやめて迷惑をかけあうことがなくなるでしょう。

 「心の宝」は目に見えませんが、そのヒトのふだんの生活をみていれば持っているかどうかわかりますね。おたがいに「心の宝」をつくるように呼びかけあいましょう。

 以上です。
 いかがでしたか。お話がわかりました。

 おうちに帰ったら家の方に伝えてもらって、「心の宝」について話し合ってもらえると、とても嬉しいです。

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コメント(2)

一人一人の「心の宝」がもっともっと
大きくなれば戦争もなくなりますね!

もう一度、親子で「心の宝」を確認して
みます。

よいお話をありがとうございました。

アラフィフの男子より

素敵なお話ですね。
子ども向けのお話とのことですが、大人の心にこそ必要なメッセージではないでしょうか。
”心の宝”を取り戻せるよう、日々の生活の中で改心して参りたいと感じました。
次回のお話も楽しみにしております。
ありがとうございました。

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