○河谷彰子先生講演会@父母の会文化部主催
「こどもがキレない食事 お父さんのお腹を凹ます食事」
○計算力大会
(校長発:平成26年10月21日火曜) 雨のち曇り
「こどもがキレない食事 お父さんのお腹を凹ます食事」】
※ 文化部主催の講演会は、この数年を振り返りましても、次のように多士済々の方々をお招きして、貴重なお話をうかがってきました。きわめて有意義な企画をたててくださる文化部の皆様に感謝致します。
↓ 昨年までの講演会の過去ログのリンクをはっておきます。ダブルクリックでご覧になれます。
今年の河谷彰子先生は、管理栄養士であり筑波大学大学院で体育学修士をおさめられた実践家でいらっしゃいます。私は「学者」というようにもお見受けしました。
Jリーグのプロサッカー選手やラグビー選手をはじめ、幅広いジャンルのトップアスリートの心身管理にたずさわってこられた方です。
※ちなみに、きょうご講演を聴きにお出でになったお母さんのお二方が、
河谷先生と小学校時代以来のお友達で、講演後、話に花を咲かせて
おられました。こういう偶然の光景を拝見できたのも嬉しいことでした。
↓ では、講演の模様をまずフラッシュ動画でご覧ください。
今日の講演では、冒頭、「食生活において、皆さんはどんなことに気をつけていますか?」と会場の皆さんに質問をされることから始められました。皆さんの答えに応じながら、「バランスのとれた食事って何ですか?」とか「昨日の食事は百点満点中、何点でした?」などのように再質問をする形で進められました。
「190cm 120kgになるにはどうしたら良いか?」という質問が、前もって寄せられた質問のなかにあったそうです。「どうしたら良いでしょうね?」と問いかけられていましたが、我が子を「素晴らしい『大丈夫』」にしたいという方がいらっしゃるのですね。
以上の質問のやりとりだけで、河谷先生が「食の世界において百戦錬磨のお働き」をなさってきたことがうかがえますね。
- それだけに河谷先生のお話は、とても歯切れが良く、最後の質疑応答でも、一つ一つのお答えがとても明快で気持ちの良いものでした。 河谷先生の食指道を受けているアスリートの皆さんは幸せだなと思いました。
つづけて、「皆さんの家庭で肉じゃがをつくるとき、肉は豚ですか、牛(ぎゅう)ですか」と問われて、その答えが関ヶ原をはさんで、「西は牛、東が豚」と教わったときには、会場から「えーっ」という声。
即座に河谷先生は「そうですよね。牛肉で作っている人は、いま心の中で、豚肉で肉じゃがを作っている人のことを、何それ?と思ったでしょ?」と軽妙に返されました。
このようにとてもユーモアのある話っぷりで、最後まで飽きずに拝聴することのできた講演でした。
※ちなみに西といっても鹿児島と沖縄だけは中国文化の影響があって豚肉だそうです...うんうん、なるほど。
セブンイレブンのおでんの出汁も全国が6区画に分けてあるほど、日本の地方の食文化はちがっているそうです。
以上を枕として、講演は本題に入っていきました。
でも、以上の調子で講演の本題を書き連ねていきますと、今日中に書き終えられませんので、詳細は河谷先生の御著作をお読み願います。下に写真を貼っておきます。
御著書の写真のあとに、きょう学んだことで印象に残ったことを箇条書きにしておきたいと存じます。 あわせてお読みください。
※ 以下の文責は重永です。間違いがあるときは、重永の「聞き間違い責任」です...たぶんないと思いますが・笑) 箇条書きの順番はお話の順番と違っているところがあります。
- 毎食とも、ご飯、おかず、野菜をとること。野菜ジュースは野菜じゃない。
- ジュースよりも牛乳をとること。
- 身長を高くしたかったら、よく寝ること。成長期の前に身長を伸ばしておくことが大事。
- 9歳までが「食事の基本」と心得ること。服部幸應先生によれば、人になるかどうかは9歳までで決まる。3歳まではスキンシップを含めた愛情で育つが、それから8歳ぐらいまでは、「縦の関係」(年齢の上下関係)をしっかり作ることで育つという。
- 筋肉はごはんとおかずで作られる。
- 甘い物は午後3時以降はとってはいけない。
- 砂糖と油が最も肥る元。
- やせたいのなら朝食をしっかりとること。朝食は食べても肥らないから食べること。
- おやつも食事の一環である。「補食」ととらえ、一日の食事の量に数えること。
- スナック菓子を多食すると身長が伸びない。
- おやつで良いのは「梅おにぎり」。おにぎりはスポーツの前後にも良い。なんでも「おにぎり」と考えたら間違わない。
- お弁当の「キャラ弁」はかわいいけれども、衛生面と「食べて美味しいか?」を基準に作ること。お弁当には火を通した食材を使うこと。ミニトマトを使うときは、へたをとって、その部分もしっかり洗うこと。
- 寝起きに食べられないという子がいるときは、家のルールとして「朝○時にはみんなで食べる」というようにすること。お父さんが早出でいっしょに食べられない時でも「お父さんが朝食をとっていった」匂いを残しておくこと。
- 好き嫌いがあっても、こどもの食卓にちゃんと並べること。腹がすいていれば食べる。こどもの好き嫌いに合わせてはいけない。
- 塾帰りで夕食が夜食になってしまうときは、油分はうんと少なく。就寝3時間以内の油分は睡眠と体に良くない。
以上のほかにも貴重なお話がたくさんあったのですが、以上からだけでも、今後の食生活に役立てられるところがあるのではないかと存じます。
本日は、河谷彰子先生、まことにありがとうございました。
本日の記事は以上です。