教頭発「無償の愛」
(教頭発:平成25年3月5日火曜)
本日は、教頭発のブログをお読みいただきます。
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【教頭発】
「無償の愛」
「心で見ないとよく見えない。大事なことは目にみえないってことさ」
これは、「星の王子さま」の中で、王子にキツネが話す、あまりにも有名な言葉ですが、私の大好きな言葉です。
北海道を襲った暴風雪。車を捨てて歩き始めた父は、たった一人の娘を守ろうと10時間に渡って覆いかぶさり、娘の命を助けました。
今まで体験したことのない猛吹雪。数センチ先も見えない白い闇の中で岡田幹夫さんは、小学三年生の夏音さんを四つん這いでかばいながらの凍死でした。
その胸の下でスキーウェアー姿の夏音さんが泣きながら震えていました。岡田さんは2年前に妻を亡くし、夏音さんと二人暮らしでした。
近所の男性の話によると
「一人娘をとにかくかわいがっていた。守りたい一心だったのでは。」
夏音さんは病院で「お父さんはどうなったのですか。」としきりに気にしている様子だったといいます。そのあった事実は否定しようがありませんが、その行為の中には無償の愛が隠されています。
無限の宝物であるその愛を、一人ぼっちになってしまった夏音さんが、これからどのように生かしていくのでしょうか。悲劇でありながら、尊く力強い命を夏音さんの心に植えつけてくれた父の意思を、夏音さんのこれからの行く末の原動力になってくれることを望みます。
教 頭 板 橋 昭 夫
以 上
2年前の東日本大震災から、今年に入っては1月の大雪での首都圏交通マヒ、ここ最近では強風による被害と自然の脅威を思い知らされ、人生いつ何が起こるかわからないということをしみじみ感じています。
未来ある子供たちのために、わたしも自分のことばかりでなく人のために何ができるかを考えていかなければと思いました。
先日の小学生新聞に、101才の日野原重明先生の記事が一面に載っており、その見出しは、人質になって決めたいのちの使い方とありました。先生が、58才のとき偶然巻き込まれたよど号ハイジャック事件で、人質にされ、4日目に解放されたとき、先生は再び命を与えられた、生きているのではなく生かされていると実感され、ご自身のいのちを世の中にどうお返しできるかという気持ちで過ごされていると書いてありました。
だれかから受けた恩を、別のだれかにお返しすることを、英語でペイ・フォワードと言うそうですね。わたしもこれからはそのことをいつも念頭において行動しなくてはと思っています。
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「1&5桜の母」様、コメントありがとうございました。
人は何か信念を持ちながら生きていくのは大変難しいものですね。日々の雑念や出来事に追われて生きていくのが精一杯です。でも、ふと安息や疲れた時にその信念がむくむくと湧き出てきて、その人の進路を修正してくれます。
次は東日本大震災で津波の被害にあったご家族の話を載せたいと思います。
教頭 板橋