6年生を送る会/表彰式/卒業式準備by5年生/全校朝会
(3月18日校長発)
【御礼】
登校免除の方等をのぞいて、ほぼ全校児童が一週間ぶりに勢ぞろいしました。
会う児童ごとに、地震のショックが残っているかどうか様子をさぐりましたが、その範囲では、みなしっかりと立ち直りかけているようで、多くの子供から大丈夫ですという言葉が返ってきて、ほっと致しました。
なかには、岩手にお祖母様がいらして、今回の災害では無事だったけれども、灯油をはじめ品薄状態がつづいていて大変困っておられるらしく、自分よりもお祖母様が心配なんですという子もいました。この子をふくめ本校児童の心のケアについては今後ともしっかりみていきたいと存じます。
きょうは、登校児童の保護者の皆様には学校までご同伴していただき、かつ、その後も学校待機、下校も同伴というように、丸一日ご協力いただきましてありがとうございました。
また、ご家庭で児童を見守っていただきました保護者の皆様も、学校の様子も気にかかったりなさったと思いますが、ご理解ご協力たまわり、本当にありがとうございました。
私どもの教育方針に基づいて現下の状況をにらみながら児童登校というようにした本日でしたが、皆様のご理解ご協力たまわりましたお蔭さまで、大きな混乱なく、所期の登校目標を滞りなく進めることができましたこと、心より御礼申し上げます。
【明日卒業式挙行予定】
いよいよ明日が卒業式となります。
緊急連絡でお知らせしている予定通りに進めていきたいと思いますので、ご理解ご協力願います。
いまテレビ報道で、被災地のひとつ青森県八戸市の小学校で、また岩手県大船渡の中学校で卒業式を実施したことを報道していました。明日の、都市大小学校の卒業式はそれに連帯する卒業式にしたいなと思います。
ちなみに大船渡の校長先生は式辞で「人の役に立つ人になることが大事だ」とおっしゃっていましたが、私が話そうと思っていた内容でした。・・・・・・ここで明かしちゃったら、もう話せないのに、ばかだなあ(笑)・・・・・いいえ、大震災に遭遇(そうぐう)して、別のことを話すことにしましたので良いのです(笑)。・・・・・・久しぶりに、先生ブログで笑いました。
(続きは、↑↓見出しをクリックしてご覧ください)
【表彰式@漢字書き取り大会】
本日は、6年生を送る会を実施する前に、全校朝会を行い、漢字書き取り大会の表彰を実施しました。
現下の状況に配慮して、できるだけ早く下校できるよう時間短縮のために、「校長のお話」は割愛するつもりでしたが、一週間ぶりの全校再会ということ、そして、明日の卒業式に4年生が参列しなくなったことなどについて、校長としてのメッセージを児童に直接伝えるのは私の責務だろうと考え、お話し致しました。私の話は一番最後に掲載致します。
↓ 漢字書き取り大会表彰
満点賞代表に賞状を渡しました。※撮影は児童会役員さんにお願いしました。
※ 久しぶりに写真を掲載できるのがとてもうれしいです。
優秀賞代表に賞状を渡しました。
【6年生を送る会】
↓ 送る会の前に、6年生三年間皆勤賞の表彰を行いました。
↓ 6年生送る会、ビデオ撮影を7本ご覧ください。その下にスチール写真を掲載しました。
- 110318-6okurukai (1nyujo).AVI
- 110318-6okurukai (2zaiuta).AVI
- 110318-6okurukai (3zaiuta).AVI
- 110318-6okurukai (4okurimono).AVI
- 110318-6okurukai (5sotusei).AVI
- 110318-6okurukai (6taijo).AVI
- 110318-6okurukai (7taijo).AVI
↓ 全校児童で作った鳩を三本の線に飾りつけて、6年生を迎え入れました。 ↓ 壇上に勢ぞろいした6年生。
↓ 開式の辞を述べる児童会長。 児童会長のお話は次のようでした。 「先日の大地震で大きな被害にあわれた方がたくさんいます。被災された町の6年生の中には卒業式が中止になった人もたくさんいると聞きます。 そんな中、今日、僕たちは6年生を送る会をとりおこなうことができます。 今まで、良きお兄さん、お姉さんとしてお世話などしてくださった6年生へ感謝の気持ちを伝える会が持てたことを大変嬉しく思います。 これから新しいステージにはばたく6年生を、在校生一同、心より応援しています。この気持ちが6年生の皆様に届くことを願って・・・・・・6年生を送る会を始めます。」 ↓ 司会進行を務めるS君。
↓ もう一人の司会進行Yさん。後ろは在校生からのプレゼントを手にする6年生。 ↓ プレゼントの中身を開けてみると、なんと6年生が1年生として入学したときの身長に合わせ長さに、より合わせた紐(ひも)です。
↑ 上の写真:「こんなに背が低かったんだ」と感慨深げな6年生でした。これは一生の宝物になることでしょう。 ↓ このあと、在校生と6年生とそれぞれに歌の交歓をしました。(上のビデオ参照)
↓ 閉会の辞を述べる児童会のTさん。
Tさんのお話は次のようでした。 「1年生から5年生の皆さん。そして6年生の皆さん、今日は楽しめましたか?今日のこの会のために多くの人が協力し手伝い、用意してきました。その間、私たちは、6年生への感謝の気持ちでいっぱいでした。 卒業式は全員が出られるわけではないので、全校生徒で遊ぶのは今日が最後かもしれません。 中学へ行き、悩んだり、泣きそうになったりしても、今日の思い出とプレゼントを見たら元気が出るでしょう。それは、私たちが皆さんを応援している証拠だと思って大事にしてください。 いつまでも皆さんを応援しています。中学校へ行ってもがんばってください。」 堂々とした閉会の辞でした。
【5年生が卒業式準備】
↓ 本日、送る会が終わった後、5年生が卒業式場の清掃と準備を手伝ってくれました。
以下キャプション抜きで写真を掲載します。5年生の献身的な働きぶりをとくとご覧ください。5年生、ほんとうにありがとう。
【校長のお話@全校朝会】
それでは、今日の最後に私のお話を掲載しておきます。
大要、次のお話を致しました。
- 元気に登校してきてくれて、とてもうれしい。今日一日をお友だちといっしょに有意義に過ごし、なによりも「6年生を送る会」を成功させてほしい。
- 今回の地震、津波は、大学の先生の話では、1,000年以上も前の平安時代に起きた巨大地震、津波以来の規模であった。そういう意味で未曾有の大災害で、加えて原発事故が加わり、いま日本は大変な危機に陥っている。
- 今回の地震はみんなも不安だっただろうが、被災地の方々、身内を亡くされた人々はもっともっと不安だっただろう。
- そして、いま、みんなが頑張って立ち直ろうとしているように、被災地の方々も必死に頑張っていらっしゃる。なかでも、原発事故がこれ以上広がらないように、国民みんなを、いや世界中の人々を守るために自分の命をかえりみずに原発に立ち向かってくださっている人がいる。そういう方々のことを忘れないように生活しましょう。
- ところで、インターネットに載っている話を読んで、校長先生は泣けて仕方なかったことがある。それは、いま日本が悲惨な状態のもとでも、みんなが負けずに協力しあおうとしていること、そして不屈に立ち直ろうとしていること、またそういう日本が世界中から注目を浴び、激励されたり、称賛されたりしていることなどについての文章をまとめたものがあるのです。
そう前置きして、次のインターネットの文章を読み上げました。
※これは、次のサイト(URL)に載っているもので、たくさんの感動話が満載です。
皆様もぜひ訪問してください。時間の関係で、次の5つだけを読み上げました。
難しい言葉はやさしく言い換えました。
- 父が明日、福島原発の応援に派遣されます。半年後定年を迎える父が自ら志願したと聞き、涙が出そうになりました。「今の対応次第で原発の未来が変わる。使命感を持っていく。」家では頼りなく感じる父ですが、私は今日程誇りに思ったことはありません。無事の帰宅を祈ります。
- 子供がお菓子を持ってレジに並んでいたけれど、順番が近くなり、レジを見て考え込み、レジ横にあった募金箱にお金を入れて、お菓子を棚に戻して出て行きました。店員さんがその子供の背中に向けてかけた「ありがとうございます」という声が、震えてました。
- 避難所でおじいさんが「これからどうなるんだろう」
と漏らしたとき、横に居た高校生ぐらいの男の子が
「大丈夫、大人になったら僕らが絶対元に戻します」
って背中さすって言ってたらしい。大丈夫、未来あるよ。 - 2歳の息子が独りでシューズを履いて外に出ようとしていた。「地震を逮捕しに行く!」とのこと。小さな体に宿る勇気と正義感に力をもらう。みなさん、気持ちを強く持って頑張りましょう。
- 韓国人の友達からさっききたメール。「世界唯一の核被爆国。大戦にも負けた。毎年台風がくる。地震だってくる。津波もくる。・・・小さい島国だけど、それでも立ち上がってきたのが日本なんじゃないの。頑張れ超頑張れ。」ちなみに僕はいま泣いてる。
それからもうひとつ、韓国中央日報の社説も紹介しました。 - >【社説】大災難より強い日本人
>中央日報日本語版>3月14日(月)17時20分配信
(抜粋です)
日本列島が連日、地震、津波、原発危機に呻吟している。
驚くのは不思議なほど冷静な日本人だ。 恐怖の中でも動揺しない。 避難係りの人に従って次々と被害現場を抜け出し、小学生も教師の引率で、列を乱さず安全な場所に移動した。
地下鉄・バスの運行が中断すると、会社員は会社から支給された緊急救護物品をかついだまま静かに家に帰った。 みんな走ることもなく3?4時間ほど歩いた。 翌日はいつも通り会社に出勤した。 想像を超越した大災難と日本人の沈着な対応に全世界が衝撃を受けている。
> 惨状を前に泣き叫ぶ日本人はほとんど見られない。 地震の混乱に紛れて強盗や殺人事件が起きたという話も聞こえてこない。
読みながら、校長なのに、途中、児童のまえで泣いてしまうという失態を演じてしまいましたが、都市大小学校の先生方はみんなのことを守るから、みんな負けずに、みんなの力で絶対に復興しようねということを申し上げて、お話を終わりました。
-
終わった後、青木先生が「校長の話された同じエピソードが、ネットのUstream フラッシュになって、BGM付きになっているのを保護者に教わったのですが、僕も、それを見て泣けてしようがなかったです」と話してくれました。 Ustream で探してみてください。
ご判断が難しいなかでの,6年生を送る会と卒業式の実施のご決断,本当にありがとうございます。こちらこそ御礼申し上げます。
ご決断の結果がどうあれ,先生方が熟慮されている姿そのものが卒業する子供たちにとっても有難いことでした。ありがとうございました。
先生方、もろもろご苦労様です、ありがとうございます。
都市大小スピリッツは必ずや引き継がれていく事と思います。
明日の卒業式が素敵なものとなります様お祈り申し上げます
「6桜の父親」様
「一年桐 男子の父」様
コメントありがとうございます。
ご返事が遅れました。
おかげさまで、卒業式を滞りなく挙行でき、卒業生を立派に巣立たせることができました。
あらためて厚く御礼申し上げます。
日本が直面している国難はしばらく続くと思われます。
この難局においてパニックに陥らず、
悲観的絶望に陥らず、
たくましく生き抜き、復興に力を発揮できる人間に
育てることが我々に課された使命と責任だと考えております。
<悲観は誰でもする。展望をもって明日を語ることは誰にでもはできない> 展望をもって明日を語れる人間に育てる都市大付属小学校でありたいと考えています。
この未曾有の危機のもとで、公立小学校は学校を続けているのに対して、半数を超える私立小学校が、遠隔地通学児童が多いため、地震直後から夏休みにも匹敵するほどの長期休業となり、地震に不安をもつ児童に教職員が対面指導できない状況です。
それらの学校は、きっと校長先生以下教職員の皆さんが、私立小学校として忸怩たる(じくじたる)思いでおられると察していますが、私ども都市大小学校は主体的な情報収集と状況分析をし、児童の安全第一に無理のない範囲で児童を登校させ、教職員が対面指導する道を選んでいます。
できるだけ保護者同伴をお願いすることで安全をはかれると考え、また現下の国難のなかで、展望をもって明日を語れる人間に育てたいという考えからです。
保護者の皆様のご理解とご協力に対し心から感謝しております。
都市大小学校の子供の中から10年後、20年後の日本復興に大きな力を発揮する人物が誕生するだろうことが予感できます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。