辞典の話:背伸び体験ということ
(6月30日校長発)
日本代表チームのワールドカップ南ア大会が終わりました。しかし、素晴らしい思い出を残してくれた日本代表チームに賛辞と感謝を贈りたいと思います。
日本代表のゲームが見られないのは残念ですが、決勝まで高レベルのゲームが続きます。寝不足にならないようにしましょう。
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本日は午後出張です。写真のアップには時間がかかりますので、今日は一枚でご勘弁を。
【辞典の話:背伸び体験ということ】
↓ 6月のある日の三年生の教室。国語の授業です。
↑ 保護者の皆さんは先刻ご存じのところではあるわけですが、巡回していて、三年生がとても大きな辞典を開いているのをみて、私は、とてもうれしくなりました。
小学生の辞書はもともと大きいのが相場ではあります。読みやすく大きな字にする必要があるからです。しかし、私どもが小学校時分はもっと小さかったように思います。字の大きさは変わっていないと思いますから、きっと収録されている語彙(ごい)の数に差があるのでしょう。
また、小学用辞典のなかでも、都市大っ子のために特別に大きな辞書を用意しているということもあります。
さきほど、大きな辞典を開いているのをみて、とてもうれしくなったと書きましたが、実は、私は小学校5年か6年生のときに、大きな「大事典」(一巻物)をもらったことがあります。「辞典」ではなく「事典」なのですが(辞典は「ことば」を引くもの、事典は「事件、ものごと、ニュース」などを引くもの)、字は結構ちいさかったのですが、写真や絵が満載で、あらゆることが載っていました。
百科事典を買ったりする余裕は家にはありませんでしたし、また私には不要だったでしょうが、もらった事典は本当によく引きました。しょっちゅう開いていた覚えがあります。
小学生向けだったのか、中学生向けだったのかわかりませんが(字が小さいところからすれば中学生向けだったかもわかりません)、私には少々難しいところもありました。でも、それがとてもうれしかったですね。難しいところがあっても、大筋は理解できます。大筋が理解できれば、こんな難しいことを自分は勉強したんだという「気持ち」になれるのですね。
私はこの一冊の大事典のお陰で勉強というものをますます好きになれた気がしております。だから、高校時代までずっと大事にしておりました。
大人になって田舎の実家を普請したとき、その大事典が出てきたのですが、保存が悪かったために、虫に食われたりしてぼろぼろになっており、とてもさびしい思い、申し訳ない思いにかられたものです。
さて、今日の結論ですが、私は子供の成長には「背伸び経験」が大切だと思っております。その年齢の発達課題だけではなく、その年齢よりもちょっと上の年齢の発達課題に挑戦させることが大切だということです。挑戦させて達成感、喜びを味わわせることができれば、子供は、自分から進んで難題に挑戦しようとなります。これが子供を大きな人間に向かわせることができるのだと思っています。
私のことをいうのは手前味噌なのですが、私の「大事典」体験と同じように、都市大っ子は辞書で背伸び体験ができています。これ以外にも、少しで良いから「背伸び体験」をさせてやることで、都市大っ子を大きく伸ばしてあげようと思っておるところです。
ご家庭におかれても、「背伸び体験」ということをお考えいただければと思います。
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