11月22日 月曜朝会
皆さん、おはようございます。一日一日と寒さが厳しくなってきていますね。風邪などひかずに元気にしていますか。
明日は「勤労感謝の日」です。今年最後の祝日です、皆さんで祝いましょうね。
さて、勤労感謝の日と聞くと、一生懸命に働いているお父さんやお母さんに「お疲れ様」と感謝をする日だと思っている人も多いのではないでしょうか。
その考えは間違いではありませんが、本来の「勤労感謝の日」のあり方は少し違うところにあります。
勤労感謝の日は、今から73年前の1948年に国民の祝日として決められました。
元々11月23日は、新嘗祭(にいなめさい)という宮中の祝い事が行われていました。
新嘗祭とは、五穀豊穣を祝う日本古来の風習で、収穫した農作物を天皇家の祖先や神々にお供えするという事で、1300年前に書かれた日本書紀にも記されている我が国の伝統行事です。
五穀豊穣とは、米、麦、粟(あわ)、豆、黍(きび)で、食生活に欠かせない大切な作物のことで、これらが豊かに実ることをいいます。
現在でも11月23日になると天皇陛下自ら、その年にできた農作物を神様に供える習わしが続いて、全国の神社などでも同様に行われています。
特に有名なのが伊勢神宮や明治神宮で催される新嘗祭です。
伊勢神宮の新嘗祭は、年間行われる行事の中で最も重要だとされるほどの特別な儀式となっているそうです。
毎年多くの観光客が訪れ、その年に収穫した新穀を神様にお供えしています。
では、なぜ「新嘗祭」が「勤労感謝の日」になったのか。それにはわけがあり、日本は、1941年12月から始まった太平洋戦争で大きな打撃をうけ、1945年8月15日に終戦を迎え敗戦国となりました。つまり戦争に負けたわけです。そして、日本は戦争の相手国に占領されたのです。これが、今から76年前のことです。上級生は歴史で学んでいるので詳しい人もいることでしょう。
その後、東京に置かれた連合国最高司令本部(GHQ)の指導により、日本の古くからの習慣を新しいものに変えるため、「勤労感謝の日」としてスタートしたのです。
新しくなった日本国憲法にも国民の三大義務が示されていて、このうちの一つに「勤労の義務」が示されています。
そして「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう日」と法律に書かれているように、「勤労感謝の日」とは、働くことの大切さと、多くの人々の一生懸命に働く姿に対し、国民同士が互いに感謝を示し合う日だということになったわけです。
下級生には少し難しいお話になりましたが、おうちに帰ってお父さんお母さんからも聞いてくださいね。
本校ではこの後、「感謝の集い」が行われます。これは、皆さんが登下校や学校生活を行っている、学校周辺地域の皆さんへ、日頃からお世話になっていることへ感謝し、そのお礼として奉仕活動を行うものです。
あわせて、今お話ししたように近隣で働く皆さんの勤労に感謝するという気持ちも込めて奉仕活動にあたって欲しいと思います。
もし、声をかけてくれる人がいたら「お仕事お疲れ様です」とお返事ができたら素晴らしいですね。
そして、家に帰ってからは、おうちの人にも「お仕事お疲れ様」と感謝の気持ちを伝えてあげられるといいですね。
それでは、校外に出る学年もありますから、交通事故などに遭わないように先生方の指示をよく聞いて、有意義な奉仕活動ができるように取り組んでください。