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〇五島慶太先生のこと

(校長発:令和2年9月14日月曜) 曇り

 ※明日は午後出張しますので、ブログをお休みします。ご了承願います。
 ※東京都ホームページ提供グラフは続きの一番最後に掲載してあります。

きょうは、本校創立者五島慶太先生のことを書きます。

というのは、本日、東急アカデミーという講座にビデオ講演を依頼され、東急の中堅社員の皆様に五島慶太先生のことをお話したからです。

      かなり長くなりますので、今日と明日に分けて読んでいただくと、明日のブログお休みと吊りあうかなと。(笑)。・・・天の声:校長よ、そんな都合のよいことを言いなさんな。

(続きは、↑↓見出しをクリックしてご覧ください)

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約60分の話だったのですが、その中の一節をご紹介します。もっとも、五島慶太伝に書いたことですので、5年生、6年生は五島慶太伝をひもといていただければ分かることですが。・・・五島慶太伝は5年生になったときに配布致します。4年生以下の下級生はしばらくお待ちください。

きょうの話のなかで、「五島慶太先生の真価」というタイトルのもとに、慶太先生が昭和34年(1959)8月14日に享年78で亡くなった直後、慶太先生はどのように評価されたのかということを話しました。・・・昔から、「棺(ひつぎ)を蓋いて(おおいて)事定まる(ことさだまる)」と言われています。

「人間の真価は、死んでから決まる」という意味です。存命中は、いろいろと遠慮が働いたりして本当のことは言いにくい、亡くなった後は何でも言えるので、人は死後の評価が正しい評価だという意味です。

そのことを考えたときに、五島慶太先生は本当に偉大だったのだということが分かります。

その点について、5つのエピソードをお話ししました。

(1) 新聞が「巨星墜つ」(きょせいおつ)という特大の見出しをつけて、慶太先生の死を報じました。夜空にひときわ大きく輝いて世の中を照らし導く巨星がおちた(亡くなった)という意味です。

 最近は「巨星墜つ」という表現で報道される人はほとんどありません。それだけ全般的に人間が小粒になってきているのかどうか分かりませんが、慶太先生はこのように報じられました。

(2)数ある弔電が届いた中に、 慶太先生が他界されて「世界が寂しくなりました」という言葉でお弔いされた方がいたそうです。いろいろな弔電を耳にしてきましたが、「世界が寂しくなりました」という表現には出会ったことがありません。慶太先生の人柄、人徳がしのばれる言葉です。

(3)慶太先生の戒名は 「明徳院殿 慶愛天道剛徹毅翁 大居士」(めいとくいんでん けいあいてんどうごうてつきおう だいこじ)という長くて立派なものです。 でも私がお話ししたいのは、そのことではありません。実は、住職がおつけになった始めの戒名は「明徳院殿 慶天道剛徹毅翁 大居士」というものでした。

 本当の戒名と比べると分かりますが、最初のものには「愛」の一文字が抜けているのです。住職が最初の戒名を提示なさったときに、部下の方が、「ご住職、これは五島慶太会長のすべてを表してはいない、最も重要なことが表現されていない」と言ったのだそうです。

 住職が、その重要なこととは何かを尋ねると、その部下の方は、「会長は何よりも愛の方だった。ひとを慈しみ(いつくしみ)人を大切にしてくださった。そのことを表現してもらえませんか」と答えたということでした。住職も生前の五島慶太先生をよく知っておられたので、即座に納得されて、今に残る戒名になったのだそうです。

(4) ロンドンタイムズ という世界一古い高級新聞があります。このタイムズが慶太先生が亡くなった1959年8月、まさにそのときの号で、「世界を代表する100人」という特集を組みました。現代も「ライフ(LIFE)」などが特集することがありますが、当時もよく特集されていました。

 1959年8月号では、日本人でただ一人選ばれたのが、五島慶太先生でした。五島慶太先生はご覧になったかどうか分かりません。でも、慶太先生の偉大さを表すエピソードとして付け加わりました。

(5) もう今はなき田中角栄という政治家を知らない方は少ないと思います。生前は毀誉褒貶の激しい政治家でしたが、死後は歴代総理大臣の人気調査では常にトップを占める方です。

 その田中角栄さんが亡くなった慶太先生に向けて残した言葉があります。角栄さんは慶太先生のことを、親しみと尊敬を込めて「オヤジ」と呼んでいたそうです。その角栄さんの言葉というのは、「オヤジこそ総理大臣にしたかった」というもの。慶太先生は東急グループを率いながら運輸大臣を務められましたが、そのとき以外、政治にはたずさわっておられません。

 でも、角栄さんは、慶太先生が総理大臣になっていたら素晴らしい政治をしただろうと思っていたというわけです。 そういえば、慶太先生は清廉な人柄で、政治家に対して利益誘導的なことを求めたことは一度もないということで有名だったということも、付け加えておきましょう。

【東京都ホームページ提供グラフ】

  ↓ 赤い線は、今日の新規感染者80名を書き入れたものです。

2020-0913-東京都感染者数の推移.jpg

  本日の記事は以上です。

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