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○5年生競書会

(校長発:平成30年1月13日土曜) 晴れ 昨日につづき氷点下の朝


 きょうもとても寒い日でした。氷点下1℃。昨日は温度計をみませんでしたので、気温がわかりませんが、用務員の並木さんの話では昨日は氷が張っていたのに今朝は張っていなかったということですので、もっと冷たい日だったかもしれません。

 そういえば、先おとといのニュースで宮崎でも雪が降ったというので、宮崎の幼なじみに電話しましたら私の田舎は降っておりませんでした。もし降っていたら何十年ぶりかの雪で子どもも大人も興奮して大喜びだっただろうと思ったのですが、残念でした。宮崎のどのへんだったのか気になっております。

 日本最南端のスキー場は宮崎県五ヶ瀬スキー場なので、宮崎も北部と山の中は雪が降るのですが、平野部で降ることは数十年に一度あるかないかです。私が小学校に上がる前、一度1せんちめーとるほどの雪が降ったことがありますが、それ以来、経験したことがありません。

(続きは、↑↓見出しをクリックしてご覧ください)

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【5年生競書会】

競書会は5年生がトリを飾りました。今年はじめて私が拝見できた競書会です。墨のにおいが心地よいことにくわえ、ピンとはりつめた空気がすがすがしく、「やっぱり競書会は良いイベントだな」とあらためて感じました。

また、私は競書会では筆使いもさることながら、こどもたちが書く語句にも心を動かされます。5年生ともなると、「晴れた空」のように正月にふさわしい言葉はもちろんあって、さわやかな気持ちにさせてくれるのですが(ちなみに、「晴れた空」は私の好きな語句です)、「一望千里」のような難解なことばを書く子が出てきます。

きょうも楽しみに競書会場に入りました。静座黙想のあと、5年生が静かに大筆を墨につけて真っ白な画仙紙に走らせはじめます。そこで私も見回らせてもらうわけですが、動き始めていきなり、とても興味をひく面白い筆文字が目に入りました。

「それにしても、いやに文字数が多くて、こりゃ大変だな?」と思いながら近づくと、そこには「一番搾り麦汁しかつかいません。」と書かれてあります。うん?と思いましたが、すぐにビールの新聞広告だと気づきました。墨をたらしても体育館の床がよごれないように新聞紙を敷き詰めますので、その一枚に書かれてある広告でした。
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でも意地悪心が起きて、女子に「これを書くの?」と尋ねてみました。その子は呆れた(あきれた)ように、あるいは校長をたしなめるように、「いやだあ!それは新聞ですよ!」と教えてくれました。  からかったつもりが、逆にたしなめられてしまいました。ごめんなさい。(天の声:新春早々、まことに静寂な空気をやぶるがごときを振る舞いをするとは怪しからん校長だな!)

しばらくいくと「百川学海」という文字をお手本に置いている子がいました。  この歳まで生きてきたのに私の知らない言葉です。訓読みも入れて「ももかわがっかい」と読むのかな?全部音読みで「ひゃくせんがっかい」かな?と思いながら、それを横に置く女子にたずねると、「ひゃくせんがっかい」と読むのだと教えてくれました。

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意味は分からないというので、「たぶん、全ての川は学びの海に通ずということかな?」と私の推測を伝えましたが、嘘になったらいけないと思って、調べてみましたら、当たらずとも遠からず・・・(天の声:校長よ、何を言っちょるか!「当たらずして尚かつ遠し」ではないか!おまえの推測は肝心要の「誰でも学べば学問を理解できるようになる」という部分が抜け落ちておるぞ!)

「天の声」のいうとおりです。 意味は「すべての川が必ず海に通じるように、誰でも学問をすれば必ず学問を理解できるようになる」ということでした。 日本の鎌倉時代のころ、いまの中国で左圭(さけい)という人が編集した百冊以上の書物(177冊)の題名だそうです。

そして、さらに由来をしらべると、2,000年前の中国に生きた揚雄(ようゆう)という人が、『法言』という書物をあらわして、そのなかで「百川学海至海(百川は海に学びて海に至る)」という言葉を書き残していて、それを四文字熟語に略して「百川学海」なのだそうです。

大変勉強になりました。

 ↓ それでは5年生競書会のようすをご覧ください。
  一人ひとりがどのような語句を書いたかは、新春書道展をご覧に入れるときにお知らせします。


    本日の記事は以上です。

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