○5年生余島臨海学校三日目のようす(画像by教頭)
(校長発:平成29年7月14日金曜) 晴れ
余島臨海第3日目のレポートを送ります。昨年の校長先生のブログでは、「5年生の臨海学校は、きょうが折り返し点です。折り返し点が一番疲れる日です。だから、この折り返し点をどのように乗り越えるかが、成功かどうかの鍵をにぎります。」とありました。まさにその通りになりました。
第3日目のレポートは、「ボランティアとは」から書き始めたいと思います。なぜかといいますと、宿泊行事のレポートを書く場合、いつもネタ探しに苦労しているからです。毎回、見て(観て)・聞いて・感じて・読んでを実行しています。
今回は、食堂でこどもたちの準備が整うまでの間、食堂の掲示物に目を遣っていると、「YMCA CAMP YOSHIMA VOLUNTEER REPORT」に阪田リーダー(所長)の文章に目がとまりました。
題名は"Michael Row the boat ashhore, Hallelujah"キャンプで出会った「パートナー」というものです。気になったので、最後まで読んでみました。すると、「福島の子どもたちのキャンプ2013」サマーキャンプでの話です。
その一部を引用させていただきます。
「キャンプの2日目の夜、私(阪田リーダー)はこんな話をしました。」
「みんなの一番大切な人が『困っている』とすると、その人はどんな人なのだろう?」
「弱い人...?」
「そうだね。それは弱い立場に置かれている人だと思う。では、その人は、自分で選んで困っていると思う?」
「ううん、そんなことは無い。きっと何か事情があって...。」
「そうだね。だから私たちは、人には優しくしなければいけないんだよ。自分がいつそうなるか分からない。そして、みんなは今、『困っている』人たちだと思う。このキャンプには、ここにいるリーダー以外に、弱い立場にいる人を助けたいと思う人がたくさん関わっている。それがボランティアなんだ。自分ができることを、困っている、弱い立場の人たちのためにすること。」
と記されていました。
この5日間の臨海学校では、みんなが弱い立場に置かれています。だからこそ、阪田リーダーが述べているボランティアの精神をみんなが持ち合い、みんなで助け合ってこの5日間を乗り切って欲しいと思いました。また、明日の夜のカウンシルファイヤーでのお話に期待が高まりました。そして、YMCAの施設でキャンプをすることができることに感謝しました。
今日の午前は、【選択】海洋プログラムです。
1 カナディアンカヌー、2 カヤック、3 ヨット、5 磯遊び、6 アートの5つに分かれて行います。
3のヨットは久々の復活でしたが、やはり操船技術の習得にはかなり時間がかかってしまいました。5の磯遊びはシュノーケリングも行い、磯の生き物好きには満足だったと思います。6のアートはほとんど女子の参加でしたが、女の子らしい作品群の中にひっそりと隠れながらも存在感のある作品をつくっていました。自ら選んだ海洋プログラムなので、十分満喫できたのではないでしょうか。
午後は、早々と昼食を切り上げ、火起こし体験プログラムに入ります。サブテーマは、「森を知り、火を知る」です。森についての講義を受けた後、実際に森に入り、森から焚きつけに必要なものを広います。ここで拾い集めたものが、夕食のカレー作りに使われるので、子どもたちも必死で探し、拾い集めます。
さあ、お楽しみのカレー作りです。
火起こしから始めるので、教員たちの不安と子どもたちの期待とが入り交じった奇妙な空間が野外炊事場を支配する中、いよいよ火起こしです。かつて、火は生活に欠かせないものでした。
しかし、今火起こしを実際にやってみることになると、なかなかうまくいきません。火の神様はそう優しくはありません。今年の子どもたちに限っていじわるをしているわけでもありませんが、子どもたちは30分以上は格闘したのではないでしょうか。
そして、ギャラリーからはああしたら良い、こうしたら良いなどの声が飛び交い、また、どうして良いか分からない子どもはただ走り回るだけという悲惨な光景?が出現しました。悪戦苦闘を続けながらやっと火がついて、薪をくべて、鍋をかけて、やっとカレーができあがりました。
各班が同じ材料でつくったカレーには、各班の性格というスパイス(否、隠し味)が効いた味付けとなりました。カレーライスを美味しそうに頬張る子どもたちは、家族が作るカレーライスとはまた違った思い出の味となったことでしょう。
因みに、ライスにあらかじめカレーがかかっているものをライスカレーとよび、カレーが容器などに入れられてライスとは別々に出てくるものをカレーライスとよぶそうです。また、年配の方には「ライスカレー派」が多く、若者には「カレーライス派」が多いといわれますが、もちろん私は.........。
お腹をいっぱいに満たした子どもたちは、今の自由時間をどのように過ごしているのでしょう。
寺門より