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卒業式を「折り句」で寿ぎたいと思います

(校長発: 卒業式 平成29年3月15日火曜)

いよいよ明日卒業式です。折り句で言祝ぎたい(ことほぎたい)と思います。

 昨年と同じ今川義元の教えを基にしてつくった折り句です。

 おととし12月の全国研修会で学んだ義元の「むごい教育」の教えにちなんだものです。とても大切な教えです。

 同じ折り句をささげるのは、昨年も今年も、いやこれからの都市大付属小学校の卒業生には、人生において「むごい教育」という言葉を知って、正しい教育の人生を大切に送ってほしいと思うからです。以下の折り句をささげます。


折り句「東京都市大学付属小学校卒業生に贈る」


 とおい昔の今川義元の教え

 うたうことを忘れた

 きびしい戦国の世

 よのなかの乱れを統一せむと

 うしろも前も敵ばかりの中で

 ときのこえをあげ(鬨の声をあげ)

 しをもおそれぬ(死をも恐れぬ)

 だいみょうのひとりに(大名の一人に)

 いまがわよしもとがいた(今川義元がいた)

 かわりみのひとじち(替わり身の人質)に竹千代をとっていうには

 くいたい物をたらふく食わせてやれ

 ふまんを口にしたときは

 そくざに実現して満足させてやれ

 くるしい苦しいと泣き言をいっても

 しかりつけてはならぬぞ(叱りつけてはならぬぞ)

 よく話を聞いて苦心や苦労をさせないようにしろ

 うつくしい人形を与えたりして ちやほやしてやれ

 がまんさせずに好き放題にさせてやれ

 つらい学問などさせなくて良いぞ

 こうすればたいていの人間は駄目になるものだ

 うつけの人間に育つものだ

 そうすれば竹千代が大きくなっても

 つよい敵となる心配はない.........

 きみたちは以上のエピソードに何を感じるだろうか

 よのなかを強くたくましく生きてゆくには

 うまいものばかり食べていては駄目だ

 せかいに羽ばたく人間になるには

 いつも好きなことばっかりやっていては駄目だ

に にじみ出す汗を嫌がらずに苦労しなさい

お おおきな仕事のできる人間になるには

く くるしいことを買ってでもするのが若者だ

る るすも守れない駄目人間に育てることを「むごい教育」と呼ぶ


※ 竹千代とは松平竹千代のこと、後の徳川家康。徳川家康は今川義元の「むごい教育」を受ける前に「苦労の幼少期」を送っていたために天下をとることができました。


   本日の記事は以上です。