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卒業おめでとう 折り句をささげ君たちの大成を祈ります

(校長発: 卒業式 平成28年3月16日水曜)


 今年の卒業式も折り句で言祝ぎたいと思います。

 今年の折り句は例年と様相を変えて、今川義元の教えから折り句をつくってみました。
 昨年12月の全国研修会で学んだ「むごい教育」の教えにちなみます。

 都市大付属小学校の卒業生には、これからの人生において「むごい教育」という言葉を知って、正しい教育の人生を大切に送ってほしいからです。

 では今年の折り句「東京都市大学付属小学校卒業生に贈る」をささげます。


 とおい昔の今川義元の教え

 うたうことも忘れた

 きびしい戦国の世のこと

 よのなかの乱れを統一せむと

 うしろも前も敵ばかりの中で

 ときのこえをあげ(鬨の声をあげ)

 しをもおそれぬ(死をも恐れぬ)

 だいみょうのひとりに(大名の一人に)

 いまがわよしもとがいた(今川義元がいた)

 かわりみのひとじち(替わり身の人質)に竹千代をとっていうには

 くいたい物をたらふく食わせてやれ

 ふまんを口にしたときは

 そくざに実現して満足させてやれ

 くるしい苦しいと泣き言をいっても

 しかりつけてはならぬぞ(叱りつけてはならぬぞ)

 よく話を聞いて苦心や苦労をさせないようにしろ

 うつくしい人形を与えたりして ちやほやしてやれ

 がまんさせずに好き放題にさせてやれ

 つらい学問などさせなくて良い良い

 こうすればたいていの人間は駄目になるものだ

 うつけの人間に育つものだ

 そうすれば竹千代が大きくなっても

 つよい敵となる心配はない.........

 きみたちは以上のエピソードに何を感じるだろうか

 よのなかを強くたくましく生きてゆくには

 うまいものばかり食べていては駄目だ

 せかいに羽ばたく人間になるには

 いつも好きなことばっかりやっていては駄目だ

に にじみ出す汗を嫌がらずに苦労しなさい

お 大きな仕事のできる人間になるには

く くるしいことを買ってでもするのが若者だ

る るすも守れない駄目人間に育てることを「むごい教育」と呼ぶ


※ 竹千代とは松平竹千代のこと、後の徳川家康。徳川家康は今川義元の「むごい教育」を受ける前に苦労の幼少期を送っていたために天下をとることができました。


   本日の記事は以上です。

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