○都市大っ子はジョージ・ワシントンのように正直者であれ
○東初協音楽祭、お疲れさまでした。明日の記事で報告します。
(校長発:平成25年11月25日月曜) どんよりとした曇りから一時雨、強風
朝からどんよりとした一日でしたが、都市大っ子は全校朝会できょうも大きな元気のよい声で挨拶してくれました。夕方雨になるという天気予報で下が、雨は思ったよりも少雨でしたね。そのかわり、風が強烈でした。 皆様に被害がないことを祈ります。
さて、昨日は東初協音楽祭が昭和女子大昭和小学校であり、5年生と吹奏楽クラブが参加し、聴衆の皆さんから大好評を博しました。詳細は明日の記事でお知らせ致します。
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【全校朝会】
まずフラッシュ動画からご覧ください。2分30秒
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<児童会からのお知らせ>
昨日の日曜日、東初協音楽祭に参加した5年生と吹奏楽クラブの皆さん、お疲れさまでした。大変良い演奏だったと聞いてうれしく思います。
さて、後期「第3ステージ」も残り少なくなってきました。残り一ヶ月もありませんが、良いお正月を迎えられるように、充実した日々を過ごしましょう。
<校長の話
「都市大っ子はジョージ・ワシントンのように正直者であれ」>
この一ヶ月間、本校において物の破損が相次ぎました。音楽発表会に向けての練習のときも、楽器などが壊れたりもしました。しかし、誰が壊したのか、正直に名乗り出る子がいないという大変残念な状況にあります。
そこで、本日の私の話では、まず昨日の「東初協音楽祭」で大活躍した5年生と吹奏楽クラブの皆さんの労をねぎらったあと、物の破損のことについて全校児童に訴える話を致しました。
物を壊したことよりも、もっと残念で悪いことは「正直に名乗り出ないことだ」ということ、「物を壊した人は正直に名乗り出てほしい」ということを訴えたくて、世に有名なジョージ・ワシントンのことをお話ししました。
世界偉人伝から「ジョージ・ワシントン」を引っ張り出してきて本の紹介をした上で話しましたが、半数以上の子がジョージ・ワシントンのことを知らないことにびっくりしました。
私どもにとってはこどものころから聞かせられた話ですので、私ども教育者の責任は大きいなあと思ったことでした。
大要、次のように話しました。ご家庭でもあらためて話題にのぼせていただけたらと存じます。
ジョージ・ワシントンはアメリカの初代大統領で、アメリカ合衆国をイギリスから独立させた立役者です。いまアメリカは世界をリードする大国になっていますが、その基礎を作ったのがジョージ・ワシントンです。
このジョージ・ワシントンはこどものときから優れたところを持っていた人ですが、そのこども時代のエピソードに「桜の木」の話があります。それをお聞かせします。※文章は重永の創作です。
ジョージ・ワシントンが生きていたころのアメリカは開拓時代で、うっそうとした森林を切り開いて牧場や畑をつくり、また町も作って行きました。
だから、こどもも斧(おの)を買ってもらって開拓のお手伝いをしました。こどもも木を切ったり切り株を掘り起こしたりしたのです。
ジョージ・ワシントン少年も斧を買ってもらう歳になりました。お父さんが買ってくれた斧(おの)が届いた日、ジョージ少年は嬉しくて友だちに見せびらかしましたが、どれほど切れるのか試してみようということになりました。
友だちが庭の木を切り倒すと、ジョージ少年も腕の見せ所とばかりに、桜の木に斧を振り下ろしました。 この桜の木はお父さんが大切に育てていたものなのですが、そのときジョージ少年は斧の切れ味をあじわいたいばかりで、お父さんのことは忘れていました。 何度か斧を振り下ろすと、あわれなことに桜の木は倒れてしまいました。
ジョージ少年は得意満面でした。
夕方、お父さんが仕事から戻ってきたのを嬉しそうな顔で迎えたところ、お父さんは桜の木が切り倒されているのをみて、いきなり怒鳴りました。
「誰だ!」・・・「この桜の木を切り倒したのは誰だ!」
ジョージ少年は震えあがりました。
「私が大事にしている桜の木だってことは誰でも知っているはずだ」
お父さんのたいそうな怒りの表情をみてジョージ少年はようやくお父さんが桜の木を大事にしていたのを思い出し、また自分はとんでもなく悪いことをしたのだということに気がつきました。
しかしながら、ジョージ少年は自分が怒られるのはいやだなと思いました。一瞬だまったままでいようと思いました。 でも、それではいけないと思いなおして正直に言うことにしました。
消え入りそうな声で、
「僕がやりました」
どれだけお父さんのカミナリが落ちるかとびくびくした気持ちで下を向いていました。
でも、お父さんは静かな声で聞いてきました。
「ジョージがやったのか。なぜお父さんの桜の木を切り倒したのか?」
「お父さんが買ってくださった斧が今日とどきましたので、試し切りをしたのです。」
「試し切り? それは開拓中の山の木を切ればいいだろう。庭の木を切るなど、とんでもないことだ。」
ジョージ少年は、静かに話しているお父さんの口からいつカミナリが落ちてくるかと恐くてなりませんでした。それで、こわごわと言いました。
「ごめんなさい。」
すると、カミナリではなくて、お父さんの口から意外な言葉が出てきたのです。
「ジョージ、桜の木を切り倒したのは許せないことだが、しかし、それ以上に大切なことをお前は守った。だから、今回は許してやろう。二度とするなよ。」
ジョージ少年はホッとするよりも、あっけにとられてぽかんとしました。そのジョージ少年にさとすようにお父さんは言いました。
「ジョージ、人間にとって一番だいじなことはな、正直であるということだ。人間はときに、思わず悪いことをすることもある。しかし、そのことを隠すのではなく、正直に言うことが大事なのだ。そうすれば、人は優しくなれる。 おまえは、きょう、正直に名乗り出た。 お父さんは、そのことが嬉しいぞ。」
こうして許してもらえましたが、ジョージ少年の胸には、二度と悪いことはしないぞという気持ちと、まちがって悪いことをしてしまったときには正直に言うようにしようという気持ちがしっかりと刻まれました。
以上
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