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○(教頭発)「オンリーワンの君たち」へ、大人から伝えてほしい話                                                             ○「釜石の奇跡」の片田敏孝先生

(教頭発:校長編集:平成24年12月5日水曜) 快晴  

 <ご報告>

 今朝、児童の通学時間帯において、大井町線で人身事故、東横線で車両故障があり、一時両線ともストップしました。

 二子玉川発「1年生スクールバス」も15名ほど空席のまま、やむなく出発しましたが、その後、電車が動くのに合わせて児童を迎えにふたたび二子玉川駅に向かいました。

 また自由が丘駅では、大井町線に乗り合わせていた事務長が、本校児童10名を見つけ出し、一ヶ所にまとめて保護しました。 こどもに声をかけているとき、駅員さんに「どういう方ですか?」と職務質問されたそうです。身分を明かすと、こんどは感謝されたそうです。

 ほかの駅にいたり車内閉じ込めの児童は不安だったと思いますが、自力で登校してきました。 

(続きは、↑↓見出しをクリックしてご覧ください) 

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(つづき)

事務長に身柄を保護されて、事務長のいうことをしっかりと聞いて登校してきた児童も立派ですし、鉄道ストップの状況にもうろたえず、自力で登校してきた児童は大変立派です。

そのことに関して昨日の防災講習会がまさに「自力救済」の教えでした。実は、講師の先生は、3月11日の東日本大震災において「釜石の奇跡」の指導者として有名になった片田敏孝先生でした。

 さすがに、とてもためになる内容でした。 話の内容をまとめて教職員をはじめ皆様に還元し、合わせて児童の安全対策をさらに練り上げてまいろうと決意を新たにしましたが、片田教授の話のなかで、強調されたのは、避難訓練や避難マニュアルの根本は、知識を与えることよりも、いざ災害に遭遇したときに、児童自身が、「自分で状況を判断し、自分一人で行動し、自分のことは自分で守る」という姿勢を作ることだとおっしゃっていました。

 小学生以上では、「お父さんやお母さんが迎えに来るのを待ってから行動する」というのは間違いだそうです。迎えに来るお父さんやお母さんが事故の巻き添えになるかもしれないから(津波でも普通の地震でも同じこと)。

 「僕は(わたしは)自分の身は自分で守るから、お父さんもお母さんもまず自分のことを守ってほしい」といえる子供に育てることが一番大事だといいます。 生き残ることがいちばん大事だからと強調されていました。死んだら何もできないとおっしゃっていました。

【板橋教頭執筆】

 さて、それでは、生きる人々へのメッセージ、決して死んではならないこどもたちへのメッセージを板橋教頭が執筆してくれました。 お読みください。

               ↓

「オンリーワンの君たち」へ、大人から伝えてほしい話

 
教頭 板橋昭夫

 話は唐突になりますが、君たちが今ここにいる確率は、約二百兆分の一の確率で存在していると言われます。地球の歴史から生命の誕生が始まって以来、一つの個体に少しでも形成上の異変があれば確実に今いる私たちは存在していません。

 また、たとえば歴史の浅いところで言えば、もし、今の先祖に関わる人、たとえば曾祖父、曾祖母が途中で亡くなったり別の人と結婚していたりすれば、今のみんなはいないはずです。生物学的にお父さんとお母さんの何億という精子や卵子の一つが結び付かなかったら今の君たちは存在していません。

 二百兆分の一と言った奇跡的な確率は、そのまま将来の誰かを創る源なのだという思いを抱いてほしいのです。だから、君たちは今ここに生きているだけでも貴重な存在だし、これから生まれてくる誰かにとっても、今の君は貴重な存在であります。

 あなた達は、これから未来の人たちの存在を創り出す分まで請け負っているからです。

 この世に生を受けた君たちは、自分を守る責任が、お父さんやお母さんに対しても、また未来の子供たちのためにも、存在する価値が一人一人にあるんだということを忘れないで下さい。

                        以上 

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