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○さあ、土曜日は音楽発表会だ!!                                   ○3年生「17文字の世界」/

(校長発:平成24年10月24日水曜)

 きょうは音楽発表会のリハーサルでした。 

 みんな真剣に取り組みました。明日25日を一日おいて、いよいよ本番を迎えます。

 体調に気をつけて、土曜日の朝はお出かけ前に、首回りなどのストレッチをし、さらに喉慣らし(のどならし)で発声の練習をするとよいでしょう。

 本番当日の府中の森劇場は土曜日ということもあって、メインホール以外のサブホールなどすべての会場が他団体によって使われます。混雑しますので、保護者の皆様をふくめて、劇場マナーにお気をつけいただきますよう、よろしくお願い致します。 

(続きは、↑↓見出しをクリックしてご覧ください)

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【3年生「五七五の世界」から】

音楽発表会のまえに、きょうは少し別の世界にあそんでみましょう。

10月に入ってから、3年生のオープンスペースに「言葉のリズム」「五七五の世界」に3年生が挑戦した川柳と絵画が張り出されてありました。

 その中から20名分ほど抜粋掲載したいと思います。

 【 青い空 入道雲が わらってる 】 

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  ↑ 怒った入道雲は雷雨や豪雨をもたらすので恐いけれども、笑っているときの
    入道雲は逞しいお父さんのようです。

 【 すず虫は 合しょう会の たつじんだ 】

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  ↑ すず虫の音色には思わず聞きほれますね。達人だから当たり前だというわけです。
    すず虫の絵もとてもかわいらしい。

 【 骨折だ 針金さした いつとるか 】

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 ↑ 夏休みの半分以上を入院で、足をおもりで引っ張った状態で暮らしたF君。
   よく頑張った心が「ゴシチゴ」にあらわれている。絵で顔の口がなんとも良い!

 【 虫の声 夜にないてる 音のよさ 】

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 ↑ 「夜にないてる」という言葉の響きがいいですねえ。 歌詞のよう。これぞ言葉の醍醐味です。

【 うで時計 時間にだまされ ハプニング 】

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  ↑ 私らの学生時代は、自動巻こそ登場しましたが、毎日チェックするのが腕時計でした。
   いまはそんな必要もない精巧な腕時計が安く買えます。 そんな時代を風刺する川柳だ。

 【 カマキリが 空にむかって いのってる 】

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 ↑ カマキリが草木のうえで鎌をもたげている姿を「祈り」の姿に見立てる感性がとてもいい。
  「かいせつ」のところが薄く写っていますが、祈っている姿に見えたということが書いて
  あります。 カマキリはきっと作者に幸あれと祈っているにちがいない。

 【 雪かぶる 木々の間に 新芽あり 】

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 ↑ これは俳句だ! 季語、ことばで風景をきりとる「写生」、ことばの趣、三拍子そろってる!

 【 入学式 桜なみきに ゆめがさく 】

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 ↑ これも俳句ですねえ。結びを「花開く」とかではなく「ゆめがさく」と結んだのが素晴らしい。

 【 落ち葉ふる きいろいじゅうたん ゆめのなか 】

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 ↑ これも俳句。やるなあ三年生のみんな。ほんとうに昼寝をしたのかしら。

 【 夏休み 学校しずか 笑顔なし 】

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 ↑ 夏休みの学校は本当にさびしいのだけれど、想像力で詠んでいるのなら感性がすごい。
   実際に来てみたのなら、みごとな写生句です。

【 夏休み まなえはころび にがわらい 】

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 ↑ 初五の「夏休み」とそのあとの「まなえはころび にがわらい」は直接関係ない言葉
   だけれども、こういう結び付けをできるのは、小学三年生とは思えないほどです。
   「まなえちゃん」は作者とはちがいます。妹かしら。

 【 夏休み 海で海がめ みつけたぞ 】

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 ↑ 「海で海がめ」 ・・・・・ 同じ語を二回くりかえすのは普通は感心されないのですが、
  これはとってもリズミカルなひびきをかもしており、私は好きです。

【夏休み 高速道路は あり行列 】

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  ↑ 自動車の行列を アリに見立てた・・・「見立て」は言葉の世界で重要な要素です。

 【夏休み 父のおしごと もうさんざん 】

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 ↑ これは「かいせつ」とセットで理解するようになっている。 お父さんの仕事疲れを癒してあげる句かな、優しい句だなと思うと、そうではなかった。お父さんに仕事を言いつけられるのがいやだという句・・・「さんざん」と結んでいるから確かにそうですね。でも手伝ってがんばるという解説の語がとても良い。作者はやさしいのだ。

 【 夏休み 歩きっぱなしの お母さん 】

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 ↑ これは正真正銘、お母さんを思いやる優しい句。 夏休みだけでなく一年中まいにちまいにち歩きっぱなしなのだけど、夏休みには、いっしょにいられる時間が長いから気がついたのですね。そこが偉い。

【 宇治川で ビューンと走る 人力車 】

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 ↑ 乗ったのではなく、そばを走り抜ける人力車を詠んだ句。 こういう詠み方もある。

【 消しゴムの 新ぴん使うか 考える 】

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 ↑ うーん、日常よくあること、誰しも経験すること。それをさりげなく句にしてしまった。こういう句も私は大好き。

【 ジョウロがね 息が出来ない もう む理だ 】

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 ↑ とらえどころが斬新(ざんしん)ですね。 がんと胸突かれた衝撃の感性。

【 秋近い 急いで鳴いている アブラゼミ 】 

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 ↑ こういう主旨の句はよくあるけれども 初五の「秋近い」がとても良い。

【 プールでは ライオンのよう おじいちゃま 】

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 ↑ 「おじいちゃま」の孫を愛する気持ちがよく詠めている。 いつもは優しいおじいちゃまが恐くなるには必ず理由がある。 おじいちゃまはあなたのことを愛し、大事に思っている、それしか理由はない。

【 ふじさんの 頭の上に かき氷 】

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 ↑ これも「見立て」の句。 山頂の雪が「かき氷」・・・いまは真冬でもかき氷を食べることあるからね。

【メダカくん 水そう暗くて わるかった 】

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 ↑ メダカのためにと思って水草をいっぱい入れたところが、かえって水槽のなかを暗くしてしまった。善意が仇(あだ)になることはよくあることです。 でも、それを「君のことを考えてしたんだから、いいじゃないか」と開き直るのではなく、すぐにあやまることができる、作者はそんな人。こんな人に私もなりたい。

                  以上

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