平成23年度始業式
(4月8日校長発)
本日は始業式。子供たちが学校にもどってまいりました。
22年度の終わりから大変なことが続いており、昨日の夜中にはマグニチュード7.4の余震が宮城県を襲い、いやな気持が致しましたが、子供たちは元気に登校してくれました。
一ヶ月以内にくると言われていた「M7以上の余震」がついにやってきたわけですが、学校に被害はありませんでしたので、ご安心ください。放射線量も毎日チェックしていますが、このところ、減少し続けております。今後とも通常通りの学校業務をすすめてまいりますが、ご安心いただきたいと思います。
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↓ 学校の下のバス停の桜並木がみごとに花開いて、子供たちを迎えてくれました。
↓ 正門の枝垂れ桜(しだれざくら)もご覧のように美しい立ち姿で、児童を迎え入れてくれました。
↓ 正門の階段を上ると、エントランスドアガラスに、枝垂れ桜が映って、なかなか乙な味わいです。
上に紹介した桜たちは明日の入学式でも、ぴっかぴかの新一年生をあたたかく迎えてくれることでしょう。
【始業式】
<転校生>
↓ 本日、始業式のあと、青木先生より二人の転校生紹介がありました。4年生と2年生。
↓ 転校生を温かいまなざしで迎える在校生。身を乗り出して転校生へ目を向けます。
<校長のお話>
まず、4月1日の記事に書いた在校生への期待から話を始めました。
- 新6年生、最高学年となりました。全校のリーダーとしてみんなを導いてほしいと思います。リーダーの条件は、「自分に厳しく、人に優しく」ということです。
- 5年生、最高学年の6年生を補佐するという重要な役目があります。リーダーの補佐ですから、同じく「自分に厳しく、他人に優しく」を心がけましょう。
- 4年生、上学年の仲間入りです。都市大付属小学校のなかでお兄さんお姉さんの仲間入りです。これまでとは違う気持ちを持ちましょう。
- 3年生、1年と一ヶ月前まではよちよちの1年生だったのですよね。この1年間で立派に成長しました。校長先生はとても頼もしく思っています。「中学年」の仲間入りです。がんばってください。
- 2年生、いよいよ上級生です。新入生が入ってきます。つまり「後輩」ができます。「先輩」というものは、お手本にならなければなりません。良い上級生としてお世話してください。
つづけて二つの話を致しました。
まず、震災からの日本復興について。
昨日、都市大グループの中村総長(専門は土木工学)のお話をうかがったのですが、総長のお話では、戦後の焼け野原から日本は20年で復興し、世界一の新幹線を走らせ東京オリンピックを成功させたが、それは当時の国際情勢のなかでアメリカ合衆国から全面的な支援をうけるという幸運もあってのことだった。
だが、今度の震災復興は、世界の支援も大きく続いているが、何十年もその支援が続くわけではない。しばららくすると、すべて日本人の手だけで行わなければならない。
だから、復興までに40年か50年ぐらいかかるかもしれないと中村総長先生はおっしゃっていました。
ということは、今、小学生の皆さんが大人になるころ、つまり、これから10年後や15年後は、まだまだ日本は復興の歩みをつづけているときだということです。
だから、都市大小学校の皆さんは大人になったら、復興を導くリーダーにならなければなりません。 リーダーの条件は、「自分に厳しく、人に優しく」です。
6年生や5年生だけでなく、全校生みんなが、「自分に厳しく、人に優しい」人になりましょう。
それから、今日はもうひとつ、言葉を送ります。これも、リーダーに必要な条件と言ってよいかもしれない。
↑ 上の写真さあ、この四つの○のなかには同じ言葉が入るのだけれども、何という言葉でしょうか?
子供たちからいくつか答えが返ってきましたので、ご紹介しておきましょう。
「ほほえみ」と答えてくれた子がいました。
- ほほえみは勇気、ほほえみは力、ほほえみは喜び
うーん、ぴったりくるなあ。なかなかいいですね。
つづけて、別の子が「にっぽん」と答えてくれました。
- 日本は勇気、日本は力、日本は喜び
うーん、都市大っ子はやるなあ。これも今の状況からすると、実に良いですね。
二つともいただきます。でも、私が考えたのは、申し訳ないですが、その二つではありません。
答えを明かす前に、昨日、幾人かの先生方に見せた時に、滝澤先生が冗談で言った言葉を披露(ひろう)しました。
滝澤先生は、4つの○の中に入るのは、「青木先生」と答えたのです。
- 青木先生は勇気、青木先生は力、青木先生は喜び
子供たちはどっと沸き、青木先生の方を一斉に向きましたが、
青木先生は名前が「ゆうき」ですし、青木先生は頼もしい先生で力がありますし、また自称「あくま」だけど、とってもやさしくて青木先生といると喜びがあふれてきますので、これもぴったりなのですが、残念ながら、○○○○に入るのは青木先生でもない。
私の考えは、「あいさつ」です。
- あいさつは勇気、あいさつは力、あいさつは喜び
都市大小学校では、児童会役員のあいさつ隊の皆さんが毎朝、全校生にあいさつをして、みんなもあいさつをしようと呼びかけてくれていますが、あいさつというのは簡単にできそうで、実は意外と難しいものです。
あいさつをするのは、ちょっぴりではあるけれども、勇気を出さなければできません。とくにあまり親しくない人にあいさつをするのは気恥ずかしさもあって、勇気を出さなければできないことです。だから、あいさつのできる人は勇気のある人なのです。勇気ある人間になりたかったら、まず、あいさつから始めることが大事です。
そして、あいさつをして相手から返事をもらったら、とっても力が湧いてきます。相手と心が通じ合ったと分かって、体のなかに力がみなぎってきます。だから、あいさつをするということは力を生み出すのです。
そうやって、みんながあいさつをするようになると、みんなに喜びがあふれてきます。
そういうことを言いたくて、私はかなり前から、「あいさつは勇気、あいさつは力、あいさつは喜び」と言っております。
きょうは言いませんでしたが、今は亡くなりましたけれども、少年野球を教えていたある人が、子供たちに、「あいさつをするのは只(ただ)だよ。そして、あいさつをしたら必ず相手は喜んでくれる。ただで喜んでもらえるんだから、あいさつをしないっていうのは損していることだよね」と教えていました。
あいさつというのは、とっても大事なことですから、新年度にあたり、とくに強調してこどもたちに伝えたいと思い、以上のようなお話をしました。「あいさつは只」ということも保護者の皆様からお子方におつたえいただけたらと存じます。