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俳句作品@第21回伊藤園おーいお茶新俳句大賞

(9月14日校長発)

    • 9月10日の「心の宝」の記事に「匿名」様からコメントをいただきました。ありがとうございます。

今日は長らくお待たせしておりました伊藤園「おーいお茶新俳句大賞」に本校より入選した作品を掲載いたします。

この掲載にあたりましては版権をもつ伊藤園さんより掲載許可をいただいております。伊藤園様、ありがとうございました。

(続きは、↑↓見出しをクリックしてご覧ください)

【入選作品】

     ※年齢は昨年度応募当時です。学年ではなく年齢で示されています。

     ※「評」は選者によるものではなく、校長による寸評ですから的外れ(まとはずれ)
       かもしれません。

 

 優秀賞と佳作特別賞の三作品は伊藤園の「おーいお茶」のペットボトルのラベルに掲載されて、ちかぢか全国販売されます。皆様、ぜひお買い求めください。・・・「お買い求めください」というと私が伊藤園の営業社員かのようになりますが(笑)、趣旨はおわかりいただけますよね(笑)。

優秀賞(小学生の部) MTさん(10歳)

 かるた取り 初めて祖父と 手がふれる

  評:正月らしい風景が描かれています。

    「初めて」と「手がふれる」という言葉によって、

    孫としてお祖父様に対する敬愛と親愛の

    両方を表現することに成功していると思います。

    私にも子供時代がありましたが(えー?と言わないでくださ

    いね笑)、祖父との思い出は尽きないものがあります。

    両親だけでなく祖父から学んだこともいっぱいあります。

    Mさん、ずっとずっとお祖父さまをお大事になさってください。

 

佳作特別賞 YSさん(7歳)

 赤ペンで チラシにまるつけ おかあさん

  評:私はスーパーに買い物に行くと、手あたり次第になんでも

    カゴに入れるので家内にも息子にも叱られますが(笑)、

    世のお母さんという方々は、必要なものと不必要なもの、

    かつ経済的なことをよく考慮したうえで買い物をされる天才

    です。

    日常的風景のなかでこれもおかあさんへの敬愛と親愛とが

    表現されています。都市大っ子は偉いな。

 

佳作特別賞 MH君(10歳)

 雪の道 きをつけなさいと 母ころぶ

  評:親っていうものは、自分のことを放ってでも、わが子のことが

    心配なものです。M君が転ばないか、ちゃんと歩けるかどうか

    心配してみているところ、自分のことを忘れて足を滑らした・・・

    一読、親をからかっているかのように受け止められそうですが、

    いやいや、お母さんの偉大さをこの句から読み取ることができます。

 

佳作 MYさん(9歳)

 お正月 たこも成績も 上がります

  評:気持ちよくお正月を迎えることができて、家族一同楽しい団欒で

    新年を寿いで(ことほいで)いる様子がわかります。

    単なるたこあげ風景を読んだのではなく、「成績も」と付け加えた

    ことが成功していますね。

 

佳作 HFさん(7歳)

 ぼうずめくり ひめはやっぱり つよいんだ

  評:百人一首を利用しての「坊主めくり」は、西洋のトランプの「ばば抜き」に

    通じるところがある遊びですが、昔から似た遊びが洋の東西にあるのは、

    実に興味深いですね。

    ぼうずめくりは、僧侶が描かれた札をとるとそれまでに獲得した札を全部

    没収され、逆に「お姫様」の札をとると人の没収札を全部獲得できるという

    ゲーム。句の「ひめ」は札の「姫」と自分のことをかけた「かけことば」だと

    思います。きっと、家族のなかでHさんが一番強かったのだろうなと想像

    させてくれる句ですね。

 

佳作 RFさん(11歳)

 「半額」の シール見つけて 母にほめられ

  評:これも三句上のYSさんの句と同じく、母親の偉大さを歌った句ですね。

    しかし、同時にその母親にあやかろうとするRさんの心がけも同時に

    表現されています。Rさんは大きくなったら必ずや偉大なお母さん二世に

    なることでしょう。

 

佳作 SOさん(6歳)

 人力車 上から手ふる おひめさま

  評:浅草に出かけたときの歌でしょうか。観光人力車は浅草にかぎらず、

    いろいろなところにありますから浅草ではないかもしれません。

    人力車は時代劇のなかの乗り物(明治から昭和初期)ですし、

    人力車に乗ると、高いところから通行人を見降ろせますので、

    なんとなくお姫様やお殿様のような気分になれますね。

    その「おひめさま」が手をふっている様子をしっかりととらえた句です。

    ひょっとすると「おひめさま」は自分のことかな、そうだとすると自分を

    客観的にえがいた秀作です。

    

佳作 SMさん(9歳)

 夏祭り 心とヨーヨー ゆれてます

  評:夏祭りで、Sさんの気持ちが高揚(こうよう)しているのを「こころ」が

    「ゆれる」と表現しているわけですが、それを縁日で売っているヨーヨー

    といっしょに歌ったことで、夏祭りの情景がくっきりと浮き上がって

    います。何気ない句にみえますが、心のゆれ(うきうきした気持ち)を

    うまくあらわすために、縁日のおおくの売り物のなかからヨーヨーを

    選び出して組み合わせた点がとても良いと思います。

 

佳作 RK君(8歳)

 しろい山 ふもとの村が ちいさいな

  評:山に登ったときの句でしょうか。麓(ふもと)を見降ろすとすべてのもの

   が小さく見えます。人はありのように見え、家々や田畑も箱庭のように

   小さくかわいらしく目に映(うつ)ります。そしてそれらがとても美しく見え

   るものです。その感動が「ちいさいな」という言葉で表現されています。

   「ちいさいよ」とか「ちいさいね」などではなく、「ちいさいな」としたところに

   工夫があり、良かったと思います。

 

佳作 MAさん(10歳)

 みかんがり 太陽うけて 同じ色

  評:私が「みかん狩り」に初めて行ったのは教員になったばかりのときで

    した。食い気(くいけ)盛りの若者でしたから、できるだけたくさん食べ

    てやろうと思って、いっしょに行った友人たち(彼らも教員です)とむさぼ

    るように食べたのを思い出します。小さい頃、母に「みかんを食べすぎ

    ると黄疸(おうだん)になるよ」と注意されたことも忘れて。

    Mさんも子供ですからいっぱい食べたかろうに、「太陽うけて 同じ色」

    というように、美しい風景をうたったところが実に大人びていますね。

    教員の私が「花より団子」で、小学生のMさんが「花鳥風月」(かちょう

    ふうげつ)の雅(みやび)の世界に遊ぶというのはまことにまことに逆の

    関係で、私は穴があったら入りたい(笑)

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